東京都立川市で窃盗などの刑事事件を起こしてしまったら
東京都立川警察署の統計によると、2019年の犯罪件数は2117件です。
一見多いように感じますが、2015年は3233件であり、年々件数が少なくなっていることから犯罪は減少傾向にあるといえます。
しかし、単純計算をすると1日に約6件の犯罪が起きていることになります。
つまり、立川市では日常的に犯罪に巻き込まれる可能性や、もしくはご自身やご家族がこのような犯罪に関わってしまう可能性があるのです。
このような場合、すぐにでも弁護士に相談すべきです。
今回は、東京都立川市にお住まいの皆さんのために、立川市で刑事事件の被疑者となってしまった場合にどうするべきか、逮捕後の流れ、逮捕・勾留を免れるためにできることをお伝えします。
このコラムの目次
1.立川ではどのような犯罪が多いのか
全体数では減少傾向にある立川市の犯罪ですが、その中でも気をつけるべき犯罪にはどのようなものがあるのでしょうか?
類型別の犯罪統計を見てみると、注目すべきは非侵入窃盗犯です。
非侵入窃盗犯とは、侵入を伴わない窃盗のことを指します。例えば、空き巣は家への不法侵入を伴いますので、侵入窃盗犯となります。
他方、自転車盗、ひったくり、すり、万引き、車上狙いなどは非侵入窃盗犯となります。
2019年の立川警察署の統計を見てみると、1485件の非侵入窃盗犯罪が起きました。全体の3/4近くの犯罪が万引きなどの非侵入窃盗犯罪であることがわかります。
窃盗は手をつけることが容易な犯罪であり、行為態様の軽重も幅広いため、どの地域でも多くなりがちですが、特に万引きなどは未成年でも犯しやすい犯罪であるため気をつけたいところです。
2.立川市で多い窃盗罪で捕まったら
立川市で多い非侵入窃盗犯は、窃盗罪として逮捕される可能性があります。
窃盗罪は刑法235条に規定されている犯罪であり、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪」とすると規定されています。
窃盗罪で逮捕された場合には、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」に処される可能性があります。
先にお伝えした通り、窃盗罪は行為態様も幅広く軽重が事案によって大きく異なります。未成年がスーパーで100円のものを万引きしたいケースも窃盗罪に該当しますし、宝石店で100万円の指輪を盗んだ行為も窃盗罪です。
窃盗した金額が少なく、初犯である場合等は、微罪処分としてそのまま逮捕されずに注意を受けて釈放されるケースもあります。
他方、被害金額が多額だったり、犯行が計画的で悪質だったり、何度も窃盗罪を犯していたりする場合には、逮捕・起訴される可能性もあるでしょう。
また被害者に暴行などを加えて財物を奪った場合には、強盗罪としてより重い罪で立件されることもあります。
3.刑事事件で逮捕後の流れ
次に、窃盗事件に関わらず、痴漢・盗撮・暴行などの刑事事件で逮捕された場合の流れをお伝えいたします。
(1) 逮捕後の流れ
逮捕
窃盗罪等の犯罪で逮捕されてしまった場合、すぐに警察署にて取り調べを受けることになります。
逮捕から48時間以内は取り調べが続く可能性がありますが、この間面会できるのは弁護士のみとなります。
この間に釈放されなかった場合には、検察官に身柄を送致されてしまいます。
検察官でも同様に取り調べが続き、逃走の恐れや証拠隠滅の恐れがあると判断されたら裁判官に「勾留請求」が行われます。
送致から勾留請求が行われるまでは24時間以内と決まっています。
勾留
勾留請求を認める決定を裁判所が出した場合には、原則として10日間身体拘束が続きます。
必要があると判断された場合には、さらに10日間勾留が延長されます。
検察官の勾留請求がなかった場合、裁判官に勾留請求が却下された場合には釈放されます。
勾留中、あるいは釈放されて家に帰された後に、検察官が起訴・不起訴を決定します。
起訴された場合には、裁判所にて裁判を受けることになります。
また、比較的軽微な犯罪の場合には「略式起訴」となり、正式な裁判なく罰金刑で終わることもあります(この場合でも前科がつきます)。
裁判
検察官は、綿密な捜査と十分な証拠がない限り起訴をしませんので、起訴されてしまった時点で有罪の可能性は99%以上となってしまうため、執行猶予付き判決を目指すことになります。
(2) 勾留を回避することが大切
刑事事件を起こしてしまい逮捕されたら、勾留請求まで逮捕から3日の間に弁護士が弁護依頼を受けたら、釈放を目指して活動をします。
なぜなら、勾留が決まってしまうと、その日から10日〜20日間は帰れなくなってしまい、会社や学校に事件が知られて、解雇や退学などの処分を受けてしまうからです。
4.逮捕・勾留を免れるためにできること
刑事事件を起こしてしまったとしても、できるだけ逮捕や勾留は避けるべきです。
そこで、これらを免れるためにできることをお伝えします。
(1) 逮捕される前に弁護士に依頼する
もし何らかの犯罪に関わってしまったのなら、逮捕される前に弁護士にご相談ください。
弁護士に相談いただければ、逮捕後どうなるのか、取り調べでどのように受け答えすればよいのかなどもアドバイスできます。
被害者がいる場合には示談交渉を開始したり、犯罪の内容によっては身体拘束の必要がないと警察に主張したりすることもできます。
犯罪の内容にもよりますが、窃盗罪などで軽微な事件の場合には自首すれば微罪処分で済む可能性もあります。
そうでなくとも、自主が成立すれば量刑で考慮されるため、思っているよりも軽い刑罰で済む可能性もあります。
(2) 示談を成立させる
被害者がいる犯罪の場合には、示談を成立させることはきわめて重要です。
示談とは、ご自身が起こした犯罪の被害者との和解です。謝罪を行い、被害金を賠償する、慰謝料を支払う、被害者に許してもらう等を内容とする示談をすることで解決を図ります。
被害者と示談をすると以下のようなメリットがあります。
- 逮捕されない可能性
- 早期釈放が望める
- 不起訴になる可能性が高まる
- 起訴されても量刑で考慮される
示談が成立すると、被害者の処罰感情が強くないことや当事者間での和解が成立することにあり、早期釈放が望めます。検察官の勾留請求や裁判官の勾留質問までに示談が成立している場合には、勾留請求がされなかったり、勾留質問で勾留請求が却下されて釈放されます。
犯罪の内容が重い場合は別として、被害者との示談が成立していることは検察官の起訴・不起訴の判断に大きな影響を与えます。
さらに強盗など重い犯罪で起訴された場合でも、示談は量刑の際に考慮してもらえます。重い事件でなければ執行猶予判決がつく可能性も高くなります。
しかし、示談をご自身で行うことは難しいといえます。被害者は犯罪加害者と関わりたくないと考える方が多く、それに無理を言うことはできません。
このような場合でも、弁護士であれば被害者に寄り添う形で示談交渉を進め、スムーズに事件を解決に導くことができる可能性がぐっと高まります。
早期釈放、勾留回避、不起訴を勝ち取るために示談成立をお望みの場合は、早い段階で弁護士にご相談ください。
5.立川で犯罪に関わってしまったら泉総合法律事務所へ
立川市で犯罪に関わってしまった場合は、できるだけ早く刑事弁護実績の豊富な泉総合法律事務所の弁護士にご相談、ご依頼ください。
逮捕される前にご相談いただければ、逮捕や勾留も回避できるかもしれません。
もし、ご自身やご家族が刑事事件を起こしてしまったら、すぐにでも泉総合法律事務所にご相談ください。
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